経営のことなら株式会社アルファ・コム

useful業況DI 4期ぶり改善 営業利益は悪化「足踏み状態」 フィデア総研5月県内景気調査

更新日:2016.06.10|お役立ち情報 新着情報 経済

フィデア総合研究所(山形市)が5月に行った県内企業景気動向調査によると、自社の業績が前年同期に比べ「良い」とした割合から「悪い」とした割合を差し引いた自社業況DIはマイナス9.6で、2月の前回調査より3.5ポイント上昇した。改善は4期ぶり。ただ、営業利益が悪化しており、同研究所は「総じて業況は足踏み状態」とした。

先行き(8月)はマイナス14.0で、今回より4.4ポイント下落する見通し。自社業況DIを業種別に見ると、本県基幹産業の製造業と、サービス業がいずれも改善し、建設業がほぼ横ばい、卸・小売業が悪化した。

製造業は10.7ポイントプラスの0.0。売上高と資金繰りが10ポイント前後アップし、営業利益、仕入れ価格、在庫状況、人員・人手も全て改善した。業況改善の要因として、円高傾向で原材料価格が落ち着いたことなどで、食品関連製造業を中心に業況が改善していることが考えられるという。

建設業は0.3ポイント上昇のマイナス25.2。営業利益の悪化幅が特に大きく、公共工事の減少傾向や、それに伴う競争の激化などで業況が低調に推移しているとみられる。

卸・小売業は3.6ポイントダウンのマイナス23.0で3期連続の悪化。在庫状況と資金繰りが改善したものの、売上高、営業利益、仕入れ価格、人員・人手の4項目はマイナスで推移した。全般的に景気の回復実感が乏しく、消費が低迷していることなどが要因と考えられる。

サービス業は5.5ポイント上昇のプラス8.5。売上高と営業利益が改善したが、人員・人手と資金繰りは悪化した。旅館・ホテル業や不動産業などで業況改善の状況がみられるが、総じて需要の低迷による停滞感がうかがえるとしている。

先行き(8月)は製造業が3.9ポイント、卸・小売業は8.8ポイントの改善を見込むが、建設業は4.9ポイント、サービス業は28.3ポイント悪化するとそれぞれ見通している。

地域別では最上と庄内田川、庄内飽海が改善し、村山南部と村山北部がほぼ横ばいとなったものの、置賜は悪化。先行きは村山北部で改善、置賜と庄内田川でほぼ横ばいの見通しだが、村山南部、最上、庄内飽海で悪化が見込まれる。

主にインターネットを使い県内693社を対象に調査し、451社から回答を得た。回答率は65.1%。

※山形新聞より抜粋

012