経営のことなら株式会社アルファ・コム

usefulトンネル事故で今年5人犠牲、異常事態

更新日:2017.09.07|お役立ち情報 ライフ 地域

 白鷹町の国道348号トンネル内で6日午前に発生した交通死亡事故で、県内の交通事故死者数は24人となった。特に今年はトンネル内での死亡事故が多く、今回を含めて4件発生し、5人が亡くなっている。

 今年発生したトンネル内での死亡事故は下の通り。いずれも対向車線にはみ出した車両が対向車と正面衝突している。2016年がゼロで、15年は1件だった最近の状況と比べ、今年は異常事態となっている。

 県警交通企画課はトンネル内で死亡事故が目立っていることに対して「原因は不明」とする一方、「状況が予測しにくいこと」を事故発生の大きな要因として挙げている。

 暗く先のカーブなどが見通しにくいことに加え、出入り口付近では明るさや路面状況が急に変化することも事故を引き起こす要因と同課は指摘する。

 狭いトンネル内では逃げ場がなく、「単調な景色が運転操作のミスを招きやすい」とも同課は説明する。その上で、「道路の形状と状況に合わせた運転をしてほしい」と呼び掛ける。

134073

白鷹トンネル、過去も重大事故
 事故現場となった白鷹トンネル(全長1003.5メートル)では、過去にもたびたび死亡事故が起きている。白鷹町側の出入り口付近は、山形市から白鷹町方面に向かい左カーブとなっている。下り勾配のため、ぬれた路面でスリップするなどし重大事故が多発しており、長井署が特に注意を呼び掛けているエリアだ。

 2005年2月には車計3台が絡む事故があり、1人が死亡し7人が重軽傷を負った。1台が左カーブでスピンし、対向車とぶつかった。11年9月にはワゴン車同士が正面衝突、1人が死亡した。1台がトンネル側面に接触した後に対向車線にはみ出した。

 県は事故防止に向け今年6月、出入り口付近の約200メートル区間にセンターポール(38本)を設置した。ドライバーに道幅が狭いと感じさせることで減速を促し、道路の形状を認識しやすくする効果を狙った。対策を講じた中で、再び痛ましい事故が繰り返された。

◇今年県内で発生したトンネル死亡事故
(発生日 場所 死者)
1月20日 国道13号(米沢市・西栗子トンネル) 20代男性
2月24日 国道113号(小国町・沼沢トンネル) 80代男女
3月20日 国道48号(東根市・関山トンネル) 60代女性
9月6日 国道348号(白鷹町・白鷹トンネル) 30代男性

※山形新聞より抜粋