経営のことなら株式会社アルファ・コム

useful県労使首脳、賃上げ努力の重要性共有 企業・地域間格差も確認

更新日:2015.02.05|お役立ち情報 お知らせ

県内の経済、商工団体と労働団体の代表者による県労使首脳懇談会が4日、山形市の山形グランドホテルで開かれた。今年の春闘は、経団連が賃金の底上げにつながるベースアップ(ベア)を2年連続で容認しており、前年並みの賃上げ水準を確保できるかが攻防の焦点となっている。地方と都市部の格差縮小が注目される中、賃上げ努力の重要性について、労使で確認した。

 県経営者協会、県商工会議所連合会、山形経済同友会、県中小企業団体中央会の代表と、連合山形の幹部が出席した。

 労働者側は、デフレからの脱却、経済の好循環実現のためには月給引き上げや、正規・非正規といった雇用形態にかかわらず、全ての労働者の処遇改善が必要とする春闘に当たっての要請書を提出。「地方と都市部の格差は拡大している。大半の労働者が働く地方の中小企業で賃上げが進まなければ、個人消費拡大による経済の好循環は実現しない」「賃上げで従業員のモチベーションを上げることが、地方企業の生産性・競争力向上につながる」などの意見が出された。

 経営者側からは「県内企業の多くが原材料高と消費の減少に経営を圧迫されている。賃上げは各社の状況に応じて判断すべきだ。ベアもあくまで選択肢の一つ」「業績のいい企業は賃上げもいいが、非正規従業員を正規で雇用したり、採用枠を増やしたりすることで働く世代の将来への不安払拭(ふっしょく)につなげてはどうか」といった声が上がった。

 意見集約では、日本経済を持続的な成長軌道に乗せることの重要性と合わせ、企業間・地域間格差が生じている現状についても労使で認識を共有した。国や自治体に対し、中小企業支援策の強化や産業振興と一体となった雇用の確保・創出に向けた施策を協力して要請することも確認した

※山形新聞より抜粋  jump