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useful県内企業、56%が「人手不足感じる」 応募少なく経営懸念

更新日:2018.09.21|お役立ち情報 地域 経済

山形銀行のやまぎん情報開発研究所の調査によると、県内企業の56.4%が人手不足を感じていることが分かった。不足企業のうち6割以上が「募集をしても応募がない(少ない)」と回答し、今後を含め人手不足の経営へのマイナス影響を懸念する企業は9割を超えている。

 人手不足の現状について、全業種の9.2%が「かなり不足している」、47.2%が「やや不足している」と答えた。製造業の54.4%、非製造業の57.9%が不足を感じており、特に運輸業は87.5%、「旅館・ホテル、飲食業」が83.3%に上った。

 人手不足を充足できない理由は「募集しているが、応募がない(少ない)」が63.6%と最多だった。「応募はあるが、求める水準を満たしていない」(18.7%)「条件が合わない」(3.9%)「なかなか定着しない」(6.4%)が続き、約3割は応募者とのミスマッチが要因。

 人手不足が経営に「大きな影響を及ぼしている」「ある程度の影響を及ぼしている」と答えた企業は46.0%で、「近い将来に懸念がある」を合わせると92.7%に。具体的には「需要の拡大に対応できない」「技術やノウハウの継承が困難」「製品やサービスの質の低下」を不安視する声が多かった。

 人手不足の解消に向け実施している対策(複数回答)は多い順に「中途採用の強化」(53.6%)「定年延長や再雇用等による雇用延長」(42.2%)「賃金引き上げ」(41.0%)「業務の効率化」(39.4%)。実施の有無に関わらず有効な取り組み(複数回答)としては「中途採用の強化」(48.8%)「賃金引き上げ」(48.6%)「業務の効率化」(47.6%)が挙がった。

 同研究所は「先行きの不透明感から抜本的な対応策に踏み切れない企業も依然として多い。元気なシニアら現状の働き手を十分に生かし、デジタル技術の進展も視野に入れ、付加価値や生産性の向上に寄与する取り組みが求められる」としている。

 調査は5月、県内に本社、事業所がある620社を対象に行い、502社から回答を得た。

※山形新聞より抜粋