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useful1分講義!最新型の組織モデル『ティール組織』

更新日:2019.06.03|お役立ち情報 お知らせ 新着情報

『ティール組織』は、フレデリック・ラルー氏の著書『Reinventing Organizations』の邦訳版である『ティール組織』が出版されたことで、一気に広まりました。
書店で一度目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。

さて、著書のラルー氏は組織モデルの進化の過程を産業の発展に紐づけて5つに分類し、それぞれを色で表しました。
「ティール(Teal)」とは「青緑色」を意味し、①レッド→②琥珀色→③オレンジ→④グリーンと組織が進化していき、5番目にあたる最新型の組織モデルを「ティール色」で表現したので、こう呼ばれています。
ここで簡単に各色の組織の特徴を記しておきます。
【各色の組織の特徴】
①Red(レッド):個の力で支配的にマネジメントをする
②Amber(琥珀):役割を厳格に全うする
③Orange(オレンジ):ヒエラルキーは存在するが、成果を出せば昇進可能
④Green(グリーン):主体性が発揮しやすく多様性が認められる
⑤Teal(ティール):組織を1つの生命体としてとらえる

では、今日の組織の多くは一体何色でしょうか。

ティール組織を語るうえで注目したいのは、3番目のオレンジ色(③)の組織です。
産業革命によって生まれた「全社の目標を部門・社員単位に分解して任せ、各々の達成を積み上げることで目標を実現する」という考え方で、現代もほとんどの会社がこのモデルに当てはまります。
独自の組織文化や価値観の浸透によって現場へ権限移譲するような、ボトムアップ型のグリーン組織(④)も増えてはいますが、まだまだメジャーなのはオレンジです。
オレンジ組織においては、上司がいかに部下へ目標を降ろすか、いかにしてその目標を達成させるかが組織の成果に大きく影響してきます。
よって、中間管理職の存在・能力が何より重要になってきます。

これに対して、ティール組織では経営者や上司が社員の業務を指示・管理することはありません。
組織がビラミッド型の構造をしておらず、全員がフラットに協力しあうのがティール組織の特徴です。
ティール組織では特定の人に権力・権限が集中せず、対話を重視したコミュニケーションを行うという点では、相手が自ら思考して決断をするプロセスに伴走する「コーチング」と類似しています。
ティール組織に完全に移行することは難しくても、上司が決めすぎずに部下が考える余地を残すことで、セルフマネジメントの足掛かりになることは十分期待できます。

ちなみにティール組織は、業種・規模関わらず構築できます。
また、新しく革新的なモデルではありますが、従来の組織モデルを否定するものではありません。
従来の組織との違いを把握したうえで、組織運営に活かしていく姿勢が大切でしょう。

かなりざっくりとした説明ですが、ティール組織が少しでも気になった方は是非調べてみてください!!