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useful東京海上が米HCCを9413億円で買収へ、保険最大の海外M&A

更新日:2015.06.11|お役立ち情報 お知らせ 新着情報 金融・マーケット

東京 10日 ロイター] – 東京海上ホールディングス <8766.T>は米保険会社のHCCインシュアランス・ホールディングスを約9413億円(約75億ドル)で買収することで合意したと正式発表した。縮小する日本市場を補完するため、海外で成長機会を拡大する。

東京海上が米保険HCCを9413億円で買収へ、今年最大のM&Aトムソン・ロイターによると、日本企業による海外M&A(合併・買収)としては、日本郵政グループ[IPO.JAPP.T] の豪物流大手トール・ホールディングス<TOL.AX>買収(約6000億円)を上回り、今年最大の規模となる。日本の保険会社による海外買収としても過去最大。

買収するHCCはスペシャルティ保険の大手。一般の保険ではカバーされないような特定のリスクを対象とし、専門性の高いアンダーライティング力が求められる。

東京海上は2008年以降、欧米で大型のM&Aを立て続けに行ってきたが、同日の会見で永野毅社長は、「これからも常に米国以外でも買収は検討していく」と述べ、M&Aに強い意欲を示した。

HCCの買収によって、東京海上のグループ全体に占める海外保険事業の割合は38%から46%に拡大する。

東京海上はHCCを1株当たり78.0ドルで、発行済み株式をすべて取得する。9日終値に対し、約37%のプレミアムを乗せた水準。買収は10─12月期に完了する見込み。

買収資金は現金と外部調達でまかなう。永野毅社長は、エクイティファイナンス(新株発行を伴う資金調達)は予定していないと述べた。

格付け会社スタンダード&プアーズは、「東京海上グループの事業の地理的分散と収益源の多様化が一層進展する」とのコメントを発表。東京海上グループの中核事業子会社の格付けを「AA─」に据え置いた。

東京海上は2008年に英保険のキルン(約1060億円)と米損害保険グループのフィラデルフィア・コンソリデイティッド(約4980億円)、12年には米保険グループのデルファイ・ファイナンシャル・グループ(約2000億円)を買収しており、大型のM&Aを欧米で行ってきた。

東京海上のファイナンシャル・アドバイザー(FA)はクレディ・スイスとエバーコア、HCCのFAはゴールドマン・サックス。

※NEWSPICSより抜粋