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useful平成27年度・新入社員の特徴 ~新入社員のタイプは「消せるボールペン型」~

更新日:2015.04.06|お役立ち情報 お知らせ 新着情報

公益財団法人日本生産性本部の「職業のあり方研究会」(座長 ライズコーポレーション株式会社 代表取締役 岩間 夏樹氏)は、平成 27 年度の新入社員の特徴をまとめた。「職業のあり方研究会」 は、若年者の就労支援、教育の専門家などで構成され、多くの企業・学校等の就職・採用関係者の協 力を得ながら、その年の新卒入社者の特徴や就職・採用環境の動向などについて調査研究を行っている。

 

「消せるボールペン型」 見かけはありきたりなボールペンだが、その機能は大きく異なっている。見かけだけで判断して、書 き直しができる機能(変化に対応できる柔軟性)を活用しなければもったいない。ただ注意も必要。 不用意に熱を入れる(熱血指導する)と、色(個性)が消えてしまったり、使い勝手の良さから酷使 しすぎると、インクが切れてしまう(離職してしまう)。

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2001 年に国内販売が開始された消せるボールペン。様々な進化を経て、代表的なものは世界で 10 億本を売るヒット商品となった。今や一般的な筆記具となったが、その商品化までには 30 年もの年月 がかかり、日本が誇る高度な技術の結晶といえる。 入社式を迎える新入社員の見かけは毎年同じだが、その資質や特性は変化している。消せるボール ペンも特別なボールペンの姿をしているわけではない。見かけだけで判断せず、その最大の特質であ る“書き直しができる機能”(変化に対応できる柔軟性)を活かして欲しい。 ただ、新しい特質には注意も必要だ。「消せる」のは「消える」のではなくインクの色を摩擦熱で透 明にするのだという。そのため、車のダッシュボードや熱い飲み物の下など、温度の高いところに不 用意に書類を置くと文字が透明になってしまう。新入社員をすぐ即戦力にしようと思い、熱を入れる (熱血指導する)と、色(個性)を消しかねない。また、使い勝手の良さから酷使しすぎると、いわ ゆるブラック企業と誤解され、すぐにインクが切れてしまう(早期に離職してしまう)危険性をはら んでいる。 新入社員の皆さんには、若いうちは何度でも「書き直し」ができると思って、失敗を恐れず、のび のびとチャレンジをして職業人としての経験を積んで欲しい。 ○平成27年入社組の就職活動の特徴 堅調な企業業績が反映し、新卒の採用も活発化する傾向にある。大学等卒業予定者の就職内定状況 調査(2 月 1 日時点、厚生労働省・文部科学省)における今春卒業予定の大学生の内定率は 86.7%で、 現行制度(12 月情報解禁、4 月選考開始)になった 2013 年の 81.7%、2014 年の 82.9%から増加して いる。2011 年前後の超氷河期からはかなり回復し、リーマンショック前の水準に近づいている。これ は新入社員の意識にも影響を与えると予想され、4 月実施の新入社員意識調査の結果が注目される。 本年入社の大卒新入社員は、現役生であれば、東日本大震災の直後に大学に入学している。高校の 卒業式がまさにその当日だったり、大学の開講日がゴールデンウィーク後になったりといった体験を した。また大学卒業の直前にフランスでテロ事件が起きたため、卒業旅行の行き先を変更したといっ た話も聞く。こうした様々な状況変化に対応してきた世代である。

 

 ※  出典:公益財団法人 日本生産性本部