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useful外国人「人気1位」は大阪の焼肉店、その理由に納得

更新日:2014.10.09|お役立ち情報 お知らせ ビジネス 新着情報

旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」は2014年6月11日、「外国人に人気の日本のレストラン2014」を発表した。1位となったのは寿司店でも天ぷら専門店でも割烹(かっぽう)でもなく、大阪ミナミの焼肉店だった。

その店は「松阪牛焼肉M 法善寺横丁店」。2006年の開業当時はおしゃれな高級焼肉店として話題を集めたが、3年前から外国人客が増え、現在では8割近くを占めるという。

同ランキングは2013年4月から2014年3月までに投稿された外国語の口コミ投稿数と星評価の平均などを基に集計。観光客の本音が反映されているので、外国人旅行者にとっては信頼度の高い情報となっている。

 観光地のレストランはインバウンド(訪日外国人客)の獲得が重要な課題だけに、ランクインしたレストランが外国人に支持された理由は気になるところ。そこで、今回トップとなった松阪牛焼肉M 法善寺横丁店の人気の秘密を探った。

取材の前に、トリップアドバイザーのサイト上で松阪牛焼肉M 法善寺横丁店を検索してみた。2014年8月上旬時点で大阪市内のレストラン8057軒中2位にランクインしている。147件の投稿中「とても良い」「良い」と答えた人が93%。食事、サービス、価格、雰囲気の各評価項目で高評価を得ている。

どんな評価が多いのか。投稿内容を見ると、日本人の場合は「接客がすごくよかった」「肉がやわらかくとろけそう」などといったプラス評価がある半面、高級和牛だけにコストパフォーマンスに対する厳しい意見も見られた。“松阪牛にこだわらなければ、おいしい焼肉店はほかにもある”という分析なのだろう。

一方、外国人の投稿では料理やサービスに対する絶賛の声が多い。

「Excellent Excellent Excellent!! 」(すばらしい! すばらしい! すばらしい!)

「This is the best beef I have ever ever had in my life.」(人生で食べたなかで、いちばんおいしいお肉)

「My mouth is watering just reviewing this!」(思い出すだけでよだれが出る!)

「The fattier ones melt in my mouth and the leaner ones were very tender. I didn’t even know beef could taste like this!」(脂が乗った肉は口の中でとろけ、赤身の肉もとても柔らかかった。牛肉がこんな味がするなんて!)

控えめな日本人からするとやや大げさとも思えるが、これだけ感動の表現が並ぶと一度は行ってみたくなる。以下のようなコメントが…。

「I visited with a native speaker, but I did notice that the server made an effort to speak in English quite a bit for my traveling companion and myself.」(日本人と一緒に行ったが、お店のスタッフは私たちに対しても英語で話す努力を大いにしてくれていた)

「I had difficulty locating the restaurant. I called them and they sent someone to look for me and walk me to the restaurant. 」(お店を見つけるのに苦労したので電話したところ、お店のスタッフが私たちを探しに来てくれた)

 

このように、もてなしのサービスに対する評価も高い。

こうした顧客からの投稿に対して、同店では必ず返信するようにしているという。来店や投稿に対する感謝の言葉に加え、投稿者一人ひとりに対して丁寧に答えていることも、ファン拡大の一因になっている。  ランクインしたほかのレストランの投稿でも「料理の質や味、内装はもちろん、日本語が分からない人にも英語のメニューを用意するなど、外国人に対する心遣いが評価されている」(トリップアドバイザー)。

世界的に高く評価されている日本の“おもてなし”が、日本食のおいしさとともに外国人旅行者に感動を与えているのは明らかなようだ。しかし、驚くのはここからだ。食事が終わった客にその後の予定を聞き、道頓堀界わいの観光スポットを案内するのだ。戎橋の上ではグリコのネオン看板をバックに記念写真を撮影。気が合えば、バーに行ったり、休日返上で観光案内も買って出る。顧客と撮った写真はFacebookに公開し、友だち同士になって情報を共有する。

こうして築いた顧客との関係が再来店につながり、口コミや投稿サイトでファンが増殖。ネット上のリアルな声がさらに人を呼ぶ。「店には日本酒と大阪の地ビールも置いている。松阪牛の焼き肉を食べてもらうだけでなく、大阪や日本を堪能してもらいたい。だから、ほかの店も案内するし、思い出づくりのために記念写真も撮ってあげる」(岡本氏)。ただここまでくると、飲食業のサービスを超えていると言わざるをえない。

しかし、巽社長は「観光ガイドなどプラスアルファのサービスでお客様の満足を得られるならば、無駄ではない」とし、意義のある営業コストと捉えているという。岡本氏は道頓堀や黒門市場の店舗と協力して外国人観光客向けのクーポン付きガイドブックも制作している。現在は11店舗にとどまっているが、今後は参加店舗を増やしていきたいという。今日も岡本氏は大阪の町を奔走する日々だ。

※日本経済新聞より抜粋

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